高温・低温機械試験
高温・低温機械試験とは
多くの材質は高温になるほど柔らかくなり、低温になるほど硬くなり、使用環境に応じて強度や性能が変化します。加熱炉、恒温槽、及び、冷却槽を備えた機械試験装置を用いることにより、金属材料、樹脂材料などの種々の材質の高温及び低温の機械特性を評価します。
高温・低温機械試験の特徴
- 広範囲な温度の試験が可能(-196°C~1000°Cレベル)
- 高精度温度コントロール
- 荷重、ストローク、歪みなどのデジタルデータを採取可能
高温・低温機械試験の適用分野
自動車、建築、船舶、建設機械、電子材料、など
1.高温引張試験
特徴:最高1100°Cまでの引張特性の評価が可能です。
- 最大荷重:100kN
- 温度範囲:RT~1100°C
- 加熱炉寸法:内径φ70~75mm×長さ~500mm
- 試験片:板材、丸棒
2.恒温槽付き機械試験
特徴:金属材料や樹脂材料などの引張・曲げ・圧縮試験が可能です。
- 最大荷重:100kN
- ロードセル:1000N、100kN
- 温度範囲:-150°C~230°C(恒温槽内)、-196°C(液体窒素内)
- 恒温槽寸法:高さ600mm、幅380mm、奥行き390mm
- ストローク:恒温槽使用時は最大500mm
・試験材寸法
引張試験 | 板材 | 幅 Max60mm 厚み Max 16mm |
丸棒・パイプ | Minφ4mm~Maxφ22mm | |
曲げ試験 | 支点間距離 Min5mm~Max200mm | |
圧縮試験 | Φ150mm以下(1000N:φ100mm以下) |
3.恒温恒湿槽付き機械試験
特徴:温度および湿度管理下の機械試験が可能です。
- 最大荷重:25kN
- 温度範囲:-65°C~300°C
- 湿度範囲:30%~80%(at25°C~85°C;但し設定温度による)
4.大型恒温槽付き機械試験
特徴:比較的大型の機械試験や低温靭性試験(CTOD試験)に対応します。
- 最大荷重:300kN
- 温度範囲:-180°C~320°C
(引張試験:-70°C~300°C、CTOD試験:-100°C~300°C) - 恒温槽寸法:高さ850mm、幅800mm、奥行き382mm
公的規格
- JIS Z 2241 金属材料引張試験方法
- JIS G 0567 鉄鋼材料及び耐熱合金の高温引張試験方法
参考技術資料
関連する技術
関連する分類
強度評価
硬さ
破壊靭性
高温強度
成形性
実体試験
動的試験・落錘(落重)試験
疲労試験
- 平面曲げ疲労試験
- 高速型油圧サーボによる高速疲労試験
- 微小試験片の超低荷重疲労試験
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- 100kN恒温恒湿槽付疲労試験
- 電気油圧サーボ式疲労試験
- 低温疲労試験
- 疲労き裂進展試験(FCGR試験)
- 小野式回転曲げ疲労試験
- 軸力・ねじり組合せ荷重下における疲労試験
- 高温低サイクル疲労試験
- 腐食疲労試験
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- 微小疲労き裂検出技術
トライボロジー