VDA規格曲げ試験
VDA規格曲げ試験とは
ドイツの自動車工業会規格(VDA238-100)に対応した曲げ試験。鋭利な押し治具と支持ロールによる3点曲げ試験で、押し込み時に割れが発生した時のストロークから、曲げ角を算出します。数値化できることから曲げ加工性の評価として有効な手段となります。
VDA規格曲げ試験機
VDA規格曲げ試験(VDA238-100)の特徴
- VDA238-100に準拠した試験対応が可能。
- 60mm×60mmを基本サイズとした試験。
- 1500MPa級のハイテン鋼から、軟らかいアルミ板まで対応可能。
*試験結果として、割れ発生までの荷重ーストローク曲線、最大荷重、曲げ角などの算出が可能です。一般の曲げ試験結果は割れの有無評価のみですが、本法では数値で結果が得られるため、試料間の比較・序列化が容易となります。
VDA規格曲げ試験(VDA238-100)の適用分野
- 自動車用鋼板、ハイテン鋼
- アルミニウム合金板
VDA規格曲げ試験(VDA238-100)の原理
- 万能試験機に専用治具をセッティングし、3点曲げ試験を行う
- 圧縮試験を行い、最大荷重(≒割れ発生)時の荷重とストロークを計測
- ストロークの結果から、曲げ角を算出する
装置仕様
- 押し治具(圧子)先端径 0.4mm
- 試験速度 20mm/min
- 試験荷重 ~20kN(標準条件) 最大で40kNまで可能(応相談)
- 支持ロール直径 30mm
サンプル仕様
- サンプルサイズ 60mm×60mm×板厚
- サンプル表面 無塗油、平滑
- サンプル端面 バリがないこと(端面から割れが発生した場合は無効)
VDA規格曲げ試験の事例
高張力鋼板の曲げ試験結果例
下図は、試験時の荷重とストロークを示したものです。破断時には荷重が下がり、試験が停止します。ストロークから曲げ角を算出します。
同じ強度レベルの鋼板でも加工性の違いによって、最大荷重や曲げ角が異なるため、鋼種間の比較が可能です。
公的規格
- VDA238-100
参考技術情報
- JISZ-2248 曲げ試験
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