底部衝突試験(突上げ試験)
底部衝突試験(突上げ試験)とは
大容量のリチウム二次電池をフロア底部に持つBEVでは、従来の前後、側突に加え、悪路の飛び石等、フロア底面からの入力に対する安全性確保(発火・爆発の回避)も重要であり、法規強化の動きも見られます。
本コンテンツでは、飛び石の再現可能な射出式動的試験機を用いた二次電池の安全性評価をご紹介します。
底部衝突試験のイメージ
走行時の飛び石を模擬した試験では、射出式動的試験機を用います。下図のように、射出機の上方に、電池パックを固定し、様々な条件でインパクターを射出し、インパクターが底部に衝突する際の変形や吸収エネルギーを評価します。また、他の試験機を用いて、縁石を模擬した押子等で評価することも可能です。
射出式動的試験機 装置仕様
射出式動的試験機は、空圧でインパクターを射出(押出し)して、飛び石衝突を模擬することが可能で、射出(押出し)物の形状、入力手法、入力条件を変えることにより、様々な評価が可能です。
本機の射出部は、回転式となっており、水平入力での試験も可能です。
■高速カメラによる動画撮影、非接触形状測定機による試験前後の形状測定にも対応します。
インパクター射出能力 |
インパクター重量 |
リニアインパクト式:4.5~30kg |
最大速度 | 30km/h | |
インパクター形状 |
ご相談 | |
試験方向(射出方向) |
水平方向、上90°方向 | |
計測データ |
・加速度 |
測定事例1;ゴム板の下面に重量10kgのインパクターが衝突
■計測データから、衝突速度、衝撃荷重及び吸収エネルギーが評価できます。
- ・上図はゴム板を用いた模擬試験です。
- ・高速カメラを用いて、インパクターの詳細な押し込み挙動を観察します。
- ・加速度、変位を計測し衝突速度、衝撃荷重、吸収エネルギーの評価が可能です
測定事例2;パネル板へのDIC(画像相関法)計測事例
■パネル板側から、DIC (画像相関法)計測を行うことにより、パネル全体の歪(押し込み変形状況)を計測することが可能です。