微小疲労き裂検出技術
微小疲労き裂検出技術とは
疲労寿命の評価のためには疲労き裂発生寿命と疲労き裂進展寿命を評価する必要があります。試験を中断することなく表面のき裂発生を計測する方法として当社ではひずみゲージ法とレザー変位計測法を用いています。
微小疲労き裂検出技術の適用分野
鉄鋼材料
適用試験機
- ひずみゲージ法:油圧サーボ、平面曲げ等の疲労試験機
- レーザー変位計法:回転曲げ疲労試験機等
種々の微小疲労き裂検出法について
一般的に疲労き裂の発生繰返し数を求めるためには、サーモグラフィー法(1)やAE法(2)などが試みられています。これらの方法ではき裂検出の可能性はありますが、いずれも繰返し塑性変形による信号や各種ノイズとき裂発生による信号の区別が難しく、精度上の課題があります。
またレプリカ法では試験を中断する必要があり、疲労試験中に簡単かつ連続的にき裂進展挙動を追跡することはできず、表面のき裂長さしか分かりません。
当社で採用するひずみゲージ法とレザー変位計法は、試験を中断することなく計測できる特徴を有します。
(1)ひずみゲージ法
- 試験片に貼り付けしたひずみゲージの出力に対し、LabVIEWによる統計処理行う事により、微小な出力変化を捉えき裂の発生を検知
- 表面き裂最小10μmの微小き裂を検知する事が可能
- 内部起点型き裂(フィッシュアイ)が表面に達する前委に検知する事が可能
- 回転系以外の各疲労試験機で計測する事が可能
(2)レーザー変位計測法
- 疲労試験中に試験片のたわみの微小変化を連続計測する 事により、き裂の発生や進展の仕方を観察
- ひずみゲージ法の適応が難しい回転曲げ試験機で微小き裂の検知が可能
微小疲労き裂検出技術の活用事例
事例1;ひずみゲージ法の事例
共振曲げ疲労試験機を用いてのき裂発生観察
試験状況
表面の微小亀裂
ひずみゲージによる試験状況
事例2;レーザー変位計法の事例
回転曲げ疲労試験機を用いてのき裂発生観察
変位測定方法
変位変化と微小き裂状況
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