超低荷重疲労試験
超低荷重疲労試験とは
エレクトロニクス分野では、細線・小型部品等の繰返し応力に対する耐久性評価が必要となります。
従来の油圧サーボ疲労試験機では高精度の低荷重評価が困難でしたが、電磁力式の疲労試験機と低荷重容量のロードセルを組み合わせることにより、人の手や指の力のような小さな力(超低荷重)で破壊する材料や部品に対し、高精度の耐久性評価が可能です。
超低荷重疲労試験の適用分野
- 金属箔、ボンディングワイヤー、樹脂、炭素繊維、ガラス繊維等
- プリント回路基板(はんだ接合部,基板の曲げ,コネクタ,スイッチ等)

装置仕様
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項目 |
仕様 |
補足 |
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基 |
メーカー |
島津製作所製 |
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最大試験荷重 |
±250N |
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最大ストローク |
±10mm |
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繰返し周波数 |
Max. 100Hz (試験変位振幅と試験体の剛性で変動する) |
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オ |
ロードセル |
±5N、±50N、±250N |
試験荷重に合わせて選定 |
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伸び計 |
±1.2mm容量伸び計 |
伸び計の変位制御により、0.001mmオーダーの極微小な制御が可能 |
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高温試験 |
環状炉(100°C~800°C) |
炉内寸法が狭いため定形試験片に対応 |
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温風恒温槽(50°C~150°C) |
槽内寸法が広いため各種部品の試験に対応 |
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その他 |
各種試験治具 |
試験に合わせて治具製作可能 |
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超低荷重疲労試験の事例
事例1;Cuボンディングワイヤーの疲労試験
5Nロードセルを使用して、線径40μmのCuボンディングワイヤーの引張疲労試験を行いました。
試験方法
- ・ロードセル :±5Nロードセルを使用
・制御方式 :荷重制御(正弦波)
・応力比 :0.1(周波数 :4~10Hz)
・つかみ方式:巻きつけチャック(つかみ間距離:40mm)
・寿命定義 :分離破断(打切繰返し数:106回)

試験結果 線径40μmのCuワイヤーのS-N線図

事例2:プリント回路基板の曲げ疲労耐久試験
プリント回路基板に対し、100万回の曲げ疲労耐久性を評価しました。
