バルクハウゼンノイズ測定
バルクハウゼンノイズ測定とは
強磁性体(鋼など)において外部磁場を付与する際に発生するバルクハウゼンノイズ(以下BNと称します。)は、ドイツの電子工学者Barkhausenによって1919年に発見された微小な磁気ノイズで、その特長を生かして、品質判別方法(研削焼け判別、熱処理不良判別など)として利用されています。
当社はStresstech社製のBN測定装置であるRollscan、ならびにそれを利用した自動BN測定装置を販売しています。これらの装置は、自動車業界、航空機業界、機械部品業界などにおいて 品質判別装置として世界中で広く利用されています。
装置の販売だけでなく受託試験も承っていますので、お気軽にBN測定試験についてお問い合わせ下さい。
バルクハウゼンノイズ測定の特長
BNは、以下の特長があり、これらの特長は、非破壊での工業製品の品質判別に利用されています。
- ミクロ組織が一定の場合、表面の残留応力がより引張り側になると、BN信号が大きくなり、圧縮側になると、BN信号が小さくなります。
- 表面が軟化すると、BN信号が大きくなります。硬化すると、BN信号が小さくなります。
- 非破壊でのBN測定が可能であり、センサを測定対象に接触させた瞬間に測定値が得られるので、迅速な測定が可能です。
バルクハウゼンノイズ測定の適用分野
- 研削焼け検出:各種機械部品(ギヤ、カムシャフト、クランクシャフトなど)の研削加工における表面加工温度の上昇により、表面が軟化した不良個所を判別します。
- 熱処理不良検出:機械部品の熱処理不良により所定の硬度にいたらない箇所を判別します。
- 表面処理品質(窒化処理、ショットピーニング等) :表面処理の不良個所を判別します。
装置基本構成
バルクハウゼンノイズ測定装置(Rollscan350)の仕様
項目 | 概要 |
---|---|
磁化周波数(Hz) | 1-1000 |
磁化電圧(V) | 0-16 |
BN検出フィルタ(kHz) | 10-70、70-200、200-450 |
PCとの接続方法 | イーサネット、USB |
ディスプレイ表示 | グラフ表示、BN実効値、磁化曲線、BN |
BN分析 | RMS(実効値) |
信号処理 | デジタル処理 |
ソフトウェア | ViewScan |
電源供給(VAC) | 90-260、49-61Hz |
最大電力(VA) | 150 |
バッテリー | オプション |
重量(kg) | 6.8 |
サイズ(mm) | 364(W)×156(H)×326(D) |