開口合成UT
アレイ探触子を利用した技術で、各素子で送信した超音波を全素子で受信し全ての組合せの受信波形を取得、その後信号処理によって高分解能に画像化することが可能です。一般的なフェーズドアレイUTと比較して、分解能が高いためより実形状に近い画像を得ることが可能です。
開口合成UTの特徴


(焦点深さ50mm)

(画像化領域:横70mm×縦86mm)
開口合成UTの適用分野(用途)
- 各種材料(鋼、ステンレス、アルミニウム、鋳物、複合材料など)
- 製鉄設備、発電設備、各種構造物、機械部品、溶接部
開口合成UTの原理
1個の素子で超音波を送信し、全素子n個で超音波を受信。送信を切り替えてはn個受信し、最終的に全ての組合せn×n個のデータを取得する(FMC)。格子状に区切った各ポイントにおいて、位置/時間同期をとりデジタル的にフォーカスさせることで、指定した領域の断面図を描写させている(TFM)。
FMC:「Full Matrix Capture」の略称
TFM:「Total Focusing Method」の略称

装置仕様
- 超音波周波数:2~10MHz
- 素子数:16~64素子

開口合成UTの事例
レール表面割れの探傷例

関連する技術
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