AIを搭載した画像ソフト(MIPAR)による解析技術 

RSM-2604

AIを搭載した画像ソフトによる解析技術とは

材料評価の一つとして、顕微鏡写真を画像解析して着目部を抽出する手法があります。AI機能搭載ソフトの活用により、着目部と非着目部のコントラスト差が小さく解析困難な画像や多枚数画像でも高効率かつ高精度で解析可能です。

■特徴

機械学習とAI検出

適用分野(用途)

事例1;AI検出による粒子解析(介在物) 

●対象;軸受鋼(SUJ2)中の炭化物分布の評価

鋼中における炭化物は軸受鋼において耐摩耗性に影響しています。軸受鋼(SUJ2)の炭化物の分散状態を例として画像解析手法を紹介します。

SUJ2のSEM像

下図に示すように、SUJ2の走査型電子顕微鏡(SEM)像を拡大すると、下記のように熱処理によって生成された球状化炭化物が無数に存在しています。

SUJ2の走査型電子顕微鏡(SEM)像

従来法とAI検出(MIPAR)の相違

炭化物には陰影が表れており、単純な二値化検出では人間の目とは異なる解析結果となりますが、AI検出では自ら対象の特徴を判別し、自動解析を実行することが可能です。

従来法
MIPARによるAI検出
AI検出の有無による検出精度比較

AI検出による自動解析

自動AI検出機能を用いることで、炭化物を選択して容易かつ効率的に解析を進めることが可能です。属人的な解析結果の偏りを抑制する上でもAI検出は有効です。

AI検出による自動解析

事例2;リチウムイオン電池用正極材料の空隙率分析

●対象試料 : リチウムイオン二次電池用正極の断面試料

リチウムイオン二次電池の電極における各材料の分散具合は充放電特性、高速充放電レート特性に影響しています。画像解析により分散具合をマッピングし、そのうえで複数視野の画像処理を短時間で行うことによって、広域での評価や統計的評価が可能になります。

リチウムイオン二次電池用正極の分布
リチウムイオン二次電池用正極の断面試料

事例3; 機械学習を用いた画像解析

●対象試料 : ねずみ鋳鉄の黒鉛、介在物の評価

鋳鉄中の黒鉛や介在物の大きさや分布状態は、割れの発生等に関わり、強度特性を左右します。このため、材料の平均的データを取得するには観察視野を増やして評価面積を広げ、これらの分布状態を調査することが重要となり、、効率良い組織観察と組織評価が求められます。

評価フロー

1)AI検出  母材、黒鉛、介在物(母材と色差が少ない)を、分離抽出することが可能。(Fig.1)
2)機械学習 複数視野の金属組織をAIに機械学習させる(各相の色差による分離、特徴把握、二値化)。学習視野を増やし高精度評価が可能。(Fig.2) 
3)自動解析 機械学習の結果を多枚数(60視野)の組織写真に適用し、瞬時に評価結果を出力。(Fig.3)

1)、2)、3)により大面積の相分布抽出が可能となります

ねずみ鋳鉄の黒鉛、介在物の評価

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