比熱容量
比熱容量とは
比熱容量とは、単位質量の物質の温度を単位温度だけ上昇させるのに要する熱量で定義される物性値です。比熱容量の単位は一般に [J/(kg・K)]がよく用いられます。 この物性値を測定する方法は多数ありますが、当室ではDSC法、断熱法の2種類の方法を用いて様々な試料の比熱容量を求めています。
比熱容量の測定法(求め方)
測定方法 | DSC | 断熱法 |
---|---|---|
測定原理 |
H :空容器測定を基準とした未知試料のDSC曲線の信号変位 |
Cp=q×t/(m・ΔT) q :単位時間当りの導入熱量 [J/s]
|
測定温度 | -100°C〜1400°C |
室温〜800°C |
雰囲気 | Ar |
減圧Ar |
参照規格 | JIS K 7123、 JIS R 1672 など |
--- |
標準試料形状 | Φ5mm×1mm |
Φ15mm×30mm |
各測定法の特長
DSC法は、試料と基準物質をある調節された温度プログラムの同一条件下に設置し、両検体に流入する熱流束の差を温度の関数として測定することで、任意温度での試料の比熱容量を求める方法です。
測定試料の寸法はφ5mm×1mmと小さく、測定温度範囲も-100°C~1400°Cと幅広いため、比熱容量の測定方法としては、最もよく用いられる方法となっています。
断熱法は、測定試料が周囲に対して断熱状態を維持しながら一定の熱量を与えた際の試料温度上昇量を測定することにより、試料の比熱容量を求める方法です。
測定温度範囲は室温~800°Cですが、φ15mm×30mmの試料容器に入る固体や粉体の測定が可能なため、灰などの混合物や複合材などの平均的な比熱容量を求めたい場合に多く利用されています。
参考技術資料
関連する技術
- 示差走査熱量計(DSC)
- 示差熱-熱重量同時分析(TG-DTA)
- 熱伝導率測定
- 熱特性評価
- 断熱法<比熱容量>
- 熱膨張(TD)
- 熱機械分析法(TMA)
- フラッシュ法を用いた熱拡散率・熱伝導率測定
- 温度傾斜法<熱伝導率/界面熱抵抗>
- 熱線法熱伝導率測定
- 灰溶融性測定
- ヤング率、剛性率、ポアソン比、内部摩擦測定
- 熱伝達測定
- 剛体振り子型物性試験
関連する分類
熱特性評価
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- 粉体材料の比表面積・細孔分布測定
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- 密度測定
- 粒子径・粒度分布測定
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