単板磁気特性試験(SST)

SST;Single Sheet Test

単板磁気測定(SST)とは

1枚の電磁鋼板試料(標準は55mm角)で簡便に磁気特性を測定できる方法です。直流、交流での(20kHzまで)測定が可能です。また励磁方向に圧縮応力(数10MPaまで)を付加した状態での磁気測定が可能です。さらに試料に剪断を加えて行けば剪断加工の影響を評価することもできます。
JIS規格に適合したSSTの試料サイズは500mm角となります。

単板磁気測定(SST)の適用分野

単板磁気測定(SST)の原理

励磁ヨークの間に磁束密度を検出するためのBコイル(二次巻線)とそれを取り囲むように励磁コイル(一次巻線)を配置します。単板試験片をBコイルに挿入して、励磁ヨークで挟んで閉じた磁気回路(閉磁路)を形成します。磁界強度の検出には、励磁コイルに流す電流値から算出する方法(電流法)とBコイル内の試験片の上に配置した空芯コイル(Hコイル)の誘起電圧から算出する方法(Hコイル法)とがあります。 Bコイルに誘起される電圧から試料の磁化(磁束密度)を測定します。磁界強度と磁束密度の積算から鉄損を測定します。

単板磁気測定(SST)の測定枠模式図


単板磁気測定枠模式図

圧縮応力付与単板磁気測定枠


圧縮応力付与単板磁気測定枠

測定枠仕様

試料サイズ:55mm角、60×300mm、100×500mm、500mm角(JIS、IEC規格)

公的規格

参考技術資料

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