熱膨張(TD)

熱膨張(TD)測定とは

高精度の光学式変位計を採用した熱膨張測定器によりガラスやインバー材などの低熱膨張材の線膨張係数の測定が可能です。低温用と高温用の装置を使用して樹脂、セラミックス、金属などの熱膨張率、熱膨張係数の測定に対応します。

熱膨張計の外観

熱膨張(TD)の原理

膨張率が既知である標準試料と測定対象となる未知試料を同時に測定して、それらの伸びの差(ΔL)を検出し、最後にΔLに標準試料の膨張量(率)を足し込む事で未知試料の膨張量(率)を算出されます。
変位センサーには差動トランスが使用されており、標準試料軸上にコイル、未知試料軸上にコアが搭載され、それぞれに伸びの差が生じると、コイルに対するコアの位置が変化し、これが電圧変化として捉えられ、この電圧が変位として換算されるようになっています。

装置・サンプル仕様

装置名 TD5200SA(Netzsch製) DIL402 Supreme (Netzsch製)
測定温度 室温~1700°C(Arガス気流中) -180~500°C(Heガス気流中)
標準サンプル形状 Φ3×15mm、□3×15mm

熱膨張(TD)の測定事例

事例1;溶融石英の熱膨張

試料形状 :約Φ6mm×25mm
雰囲気 :He(約20ml/分)
昇温速度 :5°C/分
基準温度 :20°C
測定温度 :-180°C~20°C


図1 熱膨張率測定結果

図2 平均線膨張係数測定結果

 

事例2;単結晶シリコン(CRM-5803-a)の熱膨張

試料形状 :約Φ3mm×25mm
雰囲気 :He(約20ml/分)
昇温速度 :5°C/分
基準温度 :20°C
測定温度 :-175°C~100°C


CRM-5803-aの認証標準物質の標準値に対して±5%範囲内で一致しました。

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