物理分析・機器分析

物理分析は機器分析とも呼ばれ、化学反応を利用せずに光・電子と物質との相互作用を利用した電磁気的な測定により、対象物の成分や存在状態を評価する分析法の総称です。そのうち表面分析では、材料の表層の形状や構成元素、化学状態を求める分析手法です。また形態観察では、透過型電子顕微鏡(TEM)に代表される原子レベル形態観察の他、X線CTで内部構造を直接観察する方法もあります。構造解析では、X線回折を利用した結晶構造の解析などがあります。機能材料の解析ではナノレベルでの観察、分析が要求されるようになり、マクロから原子スケールまで用途に応じて最適な観察、分析を行っています。

表面分析

表面分析は観察と共に基本的な分析手法で、直接観察・分析できる手法です。材料の表面・界面の制御が高度化しておりその評価ニーズも高く、分析手法にもより高度で精密な要求が求められます。当社では、最新鋭の表面分析手法を用いて各種材料の表面・界面の組成や構造・状態、形状を調べています。

形態観察

機能材料の特性を制御するためナノ領域での制御が重要であり、電子顕微鏡観察の対象もサブナノ領域のレベルが求められています。当社では各種電子顕微鏡観察の他、特殊な表面観察が可能な走査型プローブ顕微鏡(SPM)、材料・製品の内部透過観察など、多彩な観察・分析手法によりお客様の問題解決を支援いたします。

構造解析

構造解析では主にX線を利用した分光分析を行っています。一般的に材析解析で行われるのX線回折法による結晶構造の他、当社では結晶欠陥を評価するため転位密度の測定評価にも対応しています。半導体基板においてはX線トポグラフィー解析で25年以上の実績があります。X線以外にも電子線後方散乱回折法(EBSD)、ラマン分光法を用途に合わせ使用します。

前処理

物理分析で最も重要な作業は、各種分析のための事前の試料製作になります。特に形態観察、表面分析では観察試料の精密加工が必要となります。最も多い試料の断面観察では、樹脂埋込断面研磨法からイオンビームで加工するFIB(集束イオンビーム)加工法、CP(クロスセクションポリッシャー)加工法を利用します。また、表層部の極薄領域を広く分析するため、SAICAS(表面界面切削)加工法を適用しています。

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