物質収支試験
物質収支試験とは
物質収支試験は、熱処理によって発生したガス・副産物・試料残渣の収率をトータル100%に近い形で実測できる試験となっています。加熱に用いる乾留炉は1000°Cまで昇温可能です。
物質収支試験の適用分野
- 石炭
- プラスチック
- 陶器・セラミック
装置概略図
装置仕様
乾留炉
ルツボ型 シリコニットヒーター12本
1000°Cまで昇温可能(MAX昇温速度 8°C/min)
分解炉
二割型管状炉 ニクロム線ヒーター
700°Cまで昇温可能
乾留レトルト
寸法 外径165φ×内径151φ×高さ26cm
装入例) 石炭(3mm以下)の場合:ガスの発生量により750gから2000gまで装入可能
・分解レトルト
寸法 外径43φ×37φ
物質収支試験の事例
石炭(プラスチック混合)の物質収支ガス分析
・コークス(残渣)、タール、安水、発生ガスを回収して物質収支を分析します。
発生したガスは捕集して、各種ガス組成やBTXが分析可能です。各ガスの定量下限値は下表のとおり。
ガス組成分析定量下限値
ガス組成 | 定量下限(ppm) |
---|---|
H2 | 1000 |
N2 | 1000 |
O2 | 1000 |
CO | 1000 |
CO2 | 1000 |
CH4 | 1000 |
C2H4 | 1000 |
B(ベンゼン) | 0.5 |
T(トルエン) | 0.5 |
X(キシレン) | 0.5 |
S(スチレン) | 0.5 |
H2S | 100 |
SO2 | 100 |
COS | 100 |
チオフォン | 100 |
関連する技術
- ブローホールガス分析
- 真空紫外-1光子イオン化-飛行時間型質量分析計(VUV-SPI-TOFMS)
- ガスクロマトグラフ(GC)法(TCD・PDHID)による無機ガス分析
- 昇温脱離ガス質量分析(TDS)
- ガス分析
関連する分類
無機分析
- キャピラリー電気泳動法(CE)
- 原子吸光分析法(AAS)
- イオンクロマトグラフ法(IC)
- 水分の分析
- 重量法、容量法(滴定法)
- ガス成分分析
- 誘導結合プラズマ発光分光分析法(ICP-OES)
- 誘導結合プラズマ質量分析法(ICP-MS)
- 無機分析
有機分析
- ガスクロマトグラフ質量分析法(GC-MS)
- 電界脱離質量分析法(FD-MS)
- 顕微フーリエ変換赤外分光光度法(μ-FT-IR)
- 示差熱天秤-質量分析法 (TG-DTA/MS)
- 有機分析
- 電子スピン共鳴法(ESR)
ガス分析
- ブローホールガス分析
- 真空紫外-1光子イオン化-飛行時間型質量分析計(VUV-SPI-TOFMS)
- 物質収支試験
- ガスクロマトグラフ(GC)法(TCD・PDHID)による無機ガス分析
- 昇温脱離ガス質量分析(TDS)
- ガス分析
前処理