試料調製/溶液化

試料調製/溶液化とは

湿各種材料の湿式化学分析において、試料の溶液化(前処理操作)は成分分析において非常に重要な工程です。古典的な手分析(容量法、重量法等)から、機器分析(原子吸光分析法,ICP-OES,ICP-MS等)まで、ほとんどの測定は溶液試料にて行います。溶液中の目的成分の濃縮や妨害成分の分離は測定精度を向上させるために必要不可欠です。各種公定法,文献法,その他当社が長年培ってきた前処理方法(開発法)により,試料を確実に溶液化できる方法を選択します。また微量分析においては、作業環境(クリンルーム等清浄な管理空間)も重要な要素となってきます。

湿式化学分析の基本操作フロー

 

試料形状による試料調製法の選定

試料の溶解性、代表性の確保,コンタミネーション防止の観点から、各種試料形状(粉体・板状・塊状)に応じて、コンタミネーションや熱影響等を考慮しながら最適な試料調製法を選択し、試料の採取を実施します。
気体・ガス試料の採取に関しては、別途ご相談下さい。

1.粉体試料及び粉塊混合試料

2. 塊状試料

3.板状試料


※試料形状が大きい、いびつな場合は事前にサイズ調整を行う。

ボール盤(ドリル)採取試料

ニブラ採取試料

試料調製/溶液化の事例

事例1:黒鉛(グラファイト)中の不純物微量元素分析

黒鉛試料に金属標準溶液を1μg添加後、湿式酸分解-ICP質量分析法(ICP-MS法)にて測定し、添加回収率と定量下限を算出しました。

黒鉛(グラファイト)試料の分析方法

測定元素 定量範囲(mg/kg) 前処理法 測定法
Si,P,S等金属元素 ≧100 アルカリ融解 ICP-OES
その他金属元素 10~100 酸分解 ICP-OES
Na,K等アルカリ金属 10~100 酸分解 AAS
微量金属元素 0.05~10 酸分解 ICP-MS
極微量金属元素 0.001~0.02 低温灰化 ICP-MS

測定法
ICP-OES :ICP発光分光分析法
ICP-MS :ICP質量分析法
AAS :フレーム原子吸光分析法

前処理法

分析結果(黒鉛試料)

測定元素 添加回収率(%) 定量下限(mg/kg)
Na 106 1
Mg 98 0.5
Al 96 1
Ca 101 1
Fe 97 1
Cu 96 0.5
Mo 93 0.05
Ag 105 0.1
W 105 0.05
Pb 97 0.05

事例2:海水中の溶存鉄などの超微量金属元素分析[ 固相抽出-ICP質量分析法 ]

固相抽出分離法と高感度分析装置(ICP質量分析装置)を組み合わせることで、海水のようなアルカリ塩等を多量に含んだ試料中の超微量金属元素分析が可能です。

試料調製から測定までクリーンルーム内(クラス100相当)で実施。

分析結果(海水認証標準物質CASS-4 カナダ)

測定元素 単位:μg/L
認証値 分析値 定量下限
Fe 0.71 0.7(0.69) 0.1
Ni 0.31 0.31 0.05
Cu 0.59 0.58 0.01
Zn 0.38 0.39 0.01
Zn 0.0098 0.010(0.0096) 0.005

事例3:食品中の微量有害金属定量分析

近年、食品の安全性保証要求の高まりをうけて、食品中の微量有害金属の分析ニーズが高まっています。当社では、マイクロ波分解装置による最適前処理技術と各種分析装置の活用により、ppb~ppmオーダーの微量有害金属の定量分析を実施しています。

分析フロー、前処理の例

分析結果(NIST8436 小麦粉認証標準物質)

測定元素 単位:mg/kg
認証値 分析値 測定法
Ca 278±26 277 ICP-OES
Cu 4.30±0.69 4.4 ICP-OES
Fe 41.5±4.0 41.5 ICP-OES
Mg 1070±80 1098 ICP-OES
Mn 16.0±1.0 16.7 ICP-OES
P 2900±220 2900 ICP-OES
Zn 22.2±1.7 22.5 ICP-OES
S 1930±280 1956 ICP-OES
Cd 0.11±0.05 0.12 ICP-OES
Pb 0.023±0.006 0.024 ICP-OES
Na 16.0±6.1 22.0 AAS
K 3180±140 3320 AAS

その他分析事例

玄米・野菜・牛肉・魚介類・卵・ 粉乳・茶葉・ペットフード 等

公的規格

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