強度・靭性と結晶粒径

鋼に代表される金属材料では強度と靭性を兼ね備えることが求められます。これを発現する金属学的な手段として、結晶粒の細粒化があります。結晶粒が小さいほど強度は高くなり(ホール-ぺッチの関係)、靭性の指標である延性脆性遷移温度は下がります。
鋼の場合、フェライト組織の結晶粒の認識は容易です。しかしながら、マルテンサイト組織などでは、近い結晶方位を持つラスの集団であるブロックを粒径相当とする有効結晶粒径と扱いますが、ブロックの境界の判定は困難です。
このようなフェライト粒径や有効結晶粒径を評価する方法として、結晶粒ごとの方位を測定するEBSD分析が有用です。
当社では、溶解、熱処理、強度・靭性の機械試験から、ミクロ組織観察まで一貫して対応可能です。

結晶粒径と降伏点の相関(イメージ)

結晶粒径と延性脆性遷移温度の関係(イメージ)

強度・靭性と結晶粒径の適用分野(用途)

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