環境負荷試験
冷熱衝撃試験とは
電子機器は「どの程度の寿命を持っているか?」が明確になることが製品品質面において非常に重要となります。解決方法として、使用環境を模擬した負荷試験を試験サンプルに施すことにより寿命劣化診断を行うことが挙げられます。
環境負荷試験として( 1.冷熱衝撃試験、2恒温恒湿、温湿度サイクル試験、3恒温恒湿通電試験) を紹介します。
1.冷熱衝撃試験
試験品へ環境負荷(高温~低温 サイクル)を与えることを目的とした加速劣化試験です。試験品を動作させる(通電,回転など)機能評価試験と併せてのご利用も可能です。
装置仕様
メーカ/型式 | 楠本化成(ETAC) 型式;NT2031W 名称:温度サイクル試験器(気槽式) ※メーカ違いの類似槽を複数所有しています | |
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試験室内寸法 | W700×H500×D600mm | |
温度サイクル方式 | ダンパによる冷熱風切替方式(試料静止方式)、 2ゾーンおよび3ゾーン温度サイクル試験 | |
試験温度範囲 | 低温試験 | -65~0°C *予冷温度範囲:-80~0°C |
高温試験 | +60~+200°C *予熱温度範囲:+60+225°C |
冷熱衝撃試験の適用
- 材料:電子材料、金属基材上の絶縁性塗膜、無機材料(セラミックス)、有機材料などの材料全般
- 形態:固体、(液体、粉体、異型品については別途ご相談)
試験槽内様子(電子部品以外にも,例えば大型の試験治具,製品を入れての試験が可能です)
試験槽内の温度チャート例(一部抜粋)
温度(低温・高温)、曝し時間、サイクル時間を設定し、試験運用します。
2.恒温恒湿、温湿度サイクル試験
試験品へ環境負荷(低温放置、高温放置、恒温恒湿放置、温湿度サイクル)を与えることを目的とした加速劣化試験です。
試験品を動作させる(通電、回転など)機能評価試験と併せてのご利用も可能です。
装置仕様
メーカ/型式 | 楠本化成(ETAC) 型式:FX 431N 名称:低温恒温恒湿槽 ※メーカ違いの類似槽を複数所有しています | |
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試験室内寸法 | W1000×H1000×D800mm | |
設定可能温度/湿度 | 温度:-40~150°C/湿度;20~98%RH | |
温度変化速度 | 上昇時 | 3.5°C/min *平均値 |
下降時 | 4.0°C/min *平均値 |
恒温恒湿、温湿度サイクル試験の適用
- 材料:電子材料、金属基材上の絶縁性塗膜、無機材料(セラミックス)、有機材料などの材料全般
- 形態:固体、(液体、粉体、異型品については別途ご相談)
3.恒温恒湿通電試験
環境試験と機能評価試験を合わせた試験として、温湿度通電試験の紹介をします。
当社では、お客様の仕様に合わせ各種製品耐久、通電耐性試験に対応いたします。
環境負荷試験の事例
車載向け部品の恒温恒湿環境下における通電劣化の評価です。一定の環境負荷の中で抵抗値が許容範囲に収まっているか?を試験したものです。
試験条件
- 試験槽の試験条件:
温度=85°C、湿度=85%RH、試験時間=1000hr、 - 試験サンプルへの適用条件:
印加電圧=DC12Vを連続印加、測定=抵抗を連続モニターする
恒温恒湿通電試験の状況
適用した温度、湿度チャート(一部期間 抜粋)
抵抗モニタ―収録チャート(一部期間 抜粋)
抵抗値を連続モニタし、製品劣化の進行具合を検証いたします。