各種電気特性測定の紹介
電気特性測定とは
電子機能部品を構成する材料が品質的に満足のいく特性を持っているか?を調べるには、まず材料の電気特性を評価する必要があります。当社で対応できる各種電気特性(インピーダンス、絶縁性、耐電圧)試験をご紹介します。お客様の開発・品質保証のご要望に合った測定手法をご提案いたします。
1.高温電気抵抗測定(4端子法)
試験片の両端に電流端子を接続し、一定の電流(I)を流した際の電圧降下量(ΔV)を電流端子間に接続した電圧端子にて計測します。
電気抵抗率(ρ)はオームの法則により求まる電気抵抗(R)と試料形状より算出します。
高温電気抵抗測定(4端子法)の事例
オーステナイト系ステンレス鋼の温度による電気抵抗率の変化測定例
2.LCRメータによる誘電特性測定
試料に電流、電圧を印加し、測定周波数におけるインピーダンス(Z)を測定します。パラメータとして、インダクタンス(L)、レジスタンス(R)、キャパシタンス(C)に加え、誘電損失(tanδ)、アドミッタンス(Y)など算出可能です。専用治具を用いて測定する方法以外に、お客様仕様に合わせた測定手法を提案いたします。
設備仕様:
- 測定装置:アジレントテクノロジー製 LCRメータ E4980A
- 測定周波数:20Hz~2MHz
- 測定項目:インピーダンス 1E-15~1E21Ω、
キャパシタンス 1E-15~1E21F、
インダクタンス 1E-15~1E21H、誘電損失 - 測定温度範囲:室温
(※指定温度での測定も可能です。お問合せ下さい) - 測定雰囲気:大気中
- 標準試験片寸法:JIS C 2141など、各種形状に対応いたします。
(※異形材の測定も対応しております。お気軽にご相談ください。)
LCRメータによる誘電特性測定の事例
セラミックス材の比誘電率測定例
3.ハイレジスタンスメータ(高抵抗測定器)
電子部品の絶縁性が保てていることを抵抗値で評価したい、機能部品の絶縁性を抵抗値で評価したいときなど、高い抵抗値を測定する際にご利用いただく計測装置です。
設備仕様:
- 測定装置:アジレントテクノロジー製 E4339B
- 測定範囲:1E3~1.6E16Ω;
- 印加電圧:0.1~1000V
- 測定温度範囲:室温
(※指定温度での測定も可能です。お問合せ下さい) - 測定雰囲気:大気中
- 標準試験片寸法:JIS K6911, ASTM D257など、各種形状に対応いたします。
(※異形材の測定も対応しております。お気軽にご相談ください。)
4.ミリオームメータ(低抵抗測定器)
電子部品の導電性が保てていることを抵抗値で評価したい、導電材の導電性を抵抗値で評価したいときなど、低い抵抗値を測定する際にご利用いただく計測装置です。
設備仕様:
- 測定装置:アジレントテクノロジー製 E4338B
- 測定範囲:10μ~100kΩ
- 測定温度範囲:室温
(※指定温度での測定も可能です。お問合せ下さい) - 測定雰囲気:大気中
- 標準試験片寸法:JIS K6911, ASTM D257など、各種形状に対応いたします。
(※異形材の測定も対応しております。お気軽にご相談ください。)
5.耐電圧測定器
直流、交流電圧を発生させ、試料の耐電圧性を評価する装置です。電子部品の絶縁耐性や絶縁機能材の性能評価にご利用いただけます。
設備仕様:
- 測定装置:菊水電子工業製 TOS-5101
- 印加電圧:AC/DC 0~5kV、0~10kV;
- 判定方式:ウインドウ・コンパレータ方式;10μ~100kΩ
- 測定温度範囲:室温
(※指定温度での測定も可能です。お問合せ下さい) - 測定雰囲気:大気中