X線CTを用いたGFRPの配向解析事例
RSM-2504
1.概 要
X線CT(コンピュータ断層撮影)は、物体の内部構造を非破壊的に可視化する技術です。また、内部に存在する異物、ボイド、割れなどの欠陥の個数、体積、分布等を定量的に評価することができます。
このコンテンツでは、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)の配向を解析した例をご紹介します。
◎適用材料:金属,コンクリート、半導体,セラミックス,樹脂、複合材等
◎欠陥の検出可能サイズ:最小φ約45µm
2.評価事例;GFRP(ガラス繊維強化プラスチック)の配向解析
外観の異なる2種類のGFRP(Fig.1)についてX線CT像を調査した結果、ガラス繊維の向きに違いが認められました(Fig.2)。


加色可視化した3D像によるガラス繊維の配向解析
Fig.3は、GFRPサンプルの径方向断面を基準に、繊維の方向を色で可視化した3D像です。この手法は「配向解析」と呼ばれ、内部の繊維や粒子の向きを調べる技術で、同一色の領域は、繊維が一定方向に配向していることを示してます。
A材は同一方向に配向した領域が大きく、B材は非常に小さいことがわかります。

Fig.3 配向解析結果の3D像(左:A材、右:B材)
GFRPのX線CT(連続像)
GFRPのX線CT動画