ナノインデンター高速マッピング(軸受鋼の窒化層評価)
NGM-2601
1.ナノインデンター高速マッピング(軸受鋼の窒化層評価)概要
ナノインデンターでは圧痕サイズ0.5μm~、測定ピッチ2μm~での高速測定が可能です。この利点を生かし、ビッカース硬度計では評価できないような微細領域での評価を実施しました。窒化処理された軸受け鋼の試料表層から内部にかけてEPMAによるN濃度と硬さ分布の相関を評価した事例をご紹介します。
ナノインデンター(ナノインデンテーションシステム)に関する技術紹介はこちらから
2.対象試料;窒化処理された市販の軸受け鋼(SKD鋼)
窒化処理された市販の軸受け鋼(SKD鋼)
3.測定方法
ナノインデンターを用い、試料表層~400μmにかけての硬さプロットを取得しました。さらに、窒化処理層/母材界面の特性をより詳細に調査するために、3,000点の詳細マッピング測定を実施しました(測定時間は約3時間)。
ナノインデンテーション試験
- 使用装置:Bruker社製 TI980
- 試験荷重:2,500 μN
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【①硬さプロット】 【②硬さマップ】測定間隔: 5~10 μm 2 μm測定点数: 350 点 3,000 点測定領域: 60 × 400 μm 125 × 105 μm
EPMA測定
- 使用装置: 島津製作所 EPMA-1720H
加速電圧: 15 kV
測定領域: 200 × 250 μm
測定間隔: 1 μm
マッピング元素: N
4.結果
窒化処理層の硬度は母材よりも10GPa程度高い(ビッカース硬度で600程度の差)ことが明らかになりました。また、境界部付近の詳細調査からは、窒化処理層/母材界面の窒素拡散層において窒素濃度と硬さに相関関係があることがわかりました。ナノインデンターによる硬さ分布測定結果を下図(a)に、EBSDによる相分布測定結果を下図(b)に示します。
・窒化処理層表層の硬さ分布(線分析)
窒化処理試料の表層部断面について、硬さ分布測定を行いました。
・N濃度と硬さのマッピング測定(マップ分析)
【①硬さプロット】中の□印部について、詳細調査を行いました。
