低温および高温雰囲気での高速引張試験~樹脂材における引張強さと伸びに与える温度の影響~
KSM-2001
1.恒温槽付高速引張試験の特徴と装置仕様
近年、軽量化、低コスト化を目的に、メタル系材料の代替素材として樹脂系材料の高強度化開発が進んでおり、適用事例が増加しています。従来から耐衝撃性能評価法の一つとして、高速引張試験がありますが、一方で、樹脂系材料では温度特性を加味した評価が不可避です。そこで、従来の高速引張試験装置に加えて、新たに恒温槽付高速引張試験装置を導入致しました。
- 専用恒温槽によって、温度影響を含めた耐衝撃性評価が可能
- 高温(~ 150°C) ⇒ 樹脂材料の耐衝撃性能に対する温度の影響評価に
- 低温(~-40°C) ⇒ 薄板の低温強度評価やシャルピー衝撃試験との相関評価などに
- フィルム、箔形状も対応可能(※要相談)
- メタル材も対応可能
装置仕様
装置 | 仕様 | |
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装置名称 | (株)島津製作所製 ハイドロショットHITS-T10 |
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引張試験装置 | 衝撃試験力 試験速度 ピストンストローク |
10kN,20kN 0.1~20.0m/s Max 240mm |
恒温槽 | 槽内温度範囲 | -40~150°C |

2.試験材
材質 | 金属材料,非金属材料(樹脂、プラスチックなど),複合材料 |
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寸法目安 | 幅20mm以下、全長100mm程度、板厚3mm以下(フィルム状も可) |
*平行部など詳細な試験片形状は要相談
3.測定事例 ;樹脂材における引張強さと伸びに与える温度の影響
材質:ポリカーボネート 引張速度:10m/s
