バルクハウゼンノイズ測定装置(研磨焼け検出装置)
KK-0320
1.概要
強磁性体である鉄は、磁区と呼ばれる磁気の小領域の集合体となっています。1つの1つの磁区はその磁化方向をもっており、お互いに磁壁によって分けられています。外部から磁界(磁場)を印加すると、磁化方向が同じ磁区は広がり、反対の磁区は縮みます。その際の磁壁の動きは不連続的に突発的に起こりますが、これが原因で小さな電気パルスが発生します。この現象はBarkhausen博士(ドイツ)によって1919年に発見され、バルクハウゼンノイズ(BN)と言われています。当社はこの原理を応用した検査用機器を販売しています。

2.バルクハウゼンノイズの特性
- 材料が軟化すると、BN信号が大きくなります。硬化すると、BN信号が小さくなります。(図3)
- ミクロ組織が一定の場合、表面の残留応力がより引張り側になると、BN信号が大きくなり、圧縮側になると、BN信号が小さくなります。(図3)
- 研磨焼け部は軟化と引張残留応力となるので、エッチングなしで非破壊で、精度よく検出できます。(図4)
3.適用例
カムシャフト、クランクシャフト、ベアリング、ギアの研磨焼けの検査
ランディングギアの熱影響部検査
ショットピーニング効果の評価、熱処理異常部の検出

4.製品名称
ロールスキャン、マイクロスキャン
製造 STRESSTECH OY(Finland) 販売(総代理店) 日鉄テクノロジー(株)