コンクリート構造物の鉄筋探査

KK-0039

1.概要

鉄筋コンクリート構造物中の鉄筋の深さ(かぶり厚)や位置・方向・本数を、コンクリートの表面から調査します。また、鉄筋以外の金属やプラスチック、あるいは空洞も調査できます。

鉄筋探査(コンクリート構造物の鉄筋配置の検査)に関する技術紹介はこちらから

2.レーダー法

(1) レーダー法の原理

レーダー法は、通信レーダーやソナーと同じ原理です。電波をコンクリート表面からコンクリート内部に向かって放射します。コンクリート内部にコンクリートと誘電率の異なる物質、例えば鉄筋や空洞があると電波はその境界で反射して戻ってきます。戻ってきた反射波信号を受信し、信号処理することで目標物の位置が検出できます。
電波の送信時刻から受信時刻までの時間(T)とコンクリート内の電波の速度(V)とから、目標物までの距離(D)は、D=V×T/2となります。これにより鉄筋のかぶり厚さを求めることができます。
また、水平方向位置は測定機の車輪にある距離計でスタート点からの移動距離として計測されます。

走査距離
走査距離

(2) 仕様の概要

1.測 定 物 : コンクリート中の鉄筋、塩ビ管空洞、トンネルの巻厚さ・空洞
2.測定深度 : RCレーダー : 5~200 mm
ミニ探査レーダー : ~600 mm(鉄筋径Φ6mm以上の場合)

レーダー操作後のチャート
レーダー操作後のチャート

3.電磁誘導法

(1) 電磁誘導法の原理

コイルに交流電流を流すと鉄筋に渦電流が発生します。これをコイルで検出して鉄筋までの距離(かぶり厚さ)や鉄筋径を測定できます。かぶり厚さが比較的薄い場合にはレーダ法に比較して測定が簡便です。

(2)仕様の概要

1.測定項目 ; 鉄筋位置、かぶり厚さ
2.測定深度 : ~220 mm

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