PMI (現場での成分分析)

KK-0027

1.概要

携帯型成分分析装置により、試験片を切り取ることなく現場でそのままの状態で分析できます。
PMI(Positive Material Identification)は、厳しい条件で使用されるプラントを製作する際に、正しい素材および溶接材料が使用されていることを確認する試験ですが、弊社はいつでもどこででもPMI試験を行えます。
また、鉄鋼だけではなく各種金属製品の異材識別やスクラップの分別も行えます。
携帯型成分分析装置は発光分光分析法と蛍光X線分析法とがあり、それぞれ長所と短所があります。弊社は発光分光分析法ではPMI-MASTERおよびSpectoroport、蛍光X線分析法ではNITON XLtを保有しており、様々な条件で、様々な対象物を分析できます。

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2.測定原理

1.発光分光分析法

検査対象表面でスパークまたはアーク放電を行うと、表面に存在する元素が励起され発光します。そのスペクトルを分析することによって表面元素の組成を分析します。

2.蛍光X線分析法

検査対象表面にX線を照射し、表面に存在する元素から発生する特性X線の波長を分析することによって表面元素の組成を分析します。

測定原理 特徴
発光分光分析法 1.主成分が鉄、Ni、Al、Cu等の場合に、含有成分を分析できます。
(主成分がNbの場合は分析できません)
2.15元素を分析できます。軽い(原子量が小さい)元素の分析も可能です。
 アルゴン雰囲気(スパーク放電)とすることにより、C分析も可能です。
 <Si,Mn,Cr,Mo,Ni,Al,Cu,Nb,Ti,V,W,Pb,Sn,Zn,Co>
3. 最小直径20mm程度の平坦な部分で金属表面の分析が可能です。
蛍光X線分析法 1.主成分によらず分析できます。粉体でも可能です。
2.Tiより重い元素を分析できます。(C,Na,Al,Si,Ca等は分析できません)
3.21元素を分析できます。
 <Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Zr,Nb,Mo,Pd,Ag,Sn,Hf,Ta,W,Re,Pb,Bi,Y>
 他に27元素の有無を検出できます。
 <Ga,Ge,As,Se,Br,Rb,Sr,Tc,Ru,Rh,Cd,In,Sb,Te,I,L,Os,Ir,Pt,Au,Hg,Tl,La,Ce,Pr,Nd>
4.粉体でも可能です。表面に痕跡が残りません。
5.曲面でも、凹凸があっても分析が可能です。最小直径は20mm程度です。
図1 発光分光分析装置の使用状況
図1 発光分光分析装置の使用状況
図2 蛍光X線分析装置の使用状況
図2 蛍光X線分析装置の使用状況

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