動的光散乱法による粒子径評価

HRM-1702

1.概要

粒子径がナノ~シングルミクロン領域の様々なナノ粒子や微粒子がインク・顔料・触媒・バイオ・医薬など各分野で幅広く利用されています。これら粒子の機能を発揮させるためには粒子径の制御が重要となります。弊社では各種材料の粒子径・粒度分布評価を行っています。本レポートでは、動的光散乱法とレーザー回折/散乱法との特徴の比較と、合わせて動的光散乱法の測定事例をご紹介します。
※粒子径評価は、対象となる粒子の粒子径や測定目的などに応じた適切な手法のご提案が可能です。

粒子径・粒度分布測定に関する技術紹介はこちらから

2.各測定法の特徴

測定方法 粒子径の物理的意味 測定対象 分布基準 特徴/留意点
動的光散乱 流体抵抗径 散乱強度揺らぎ
(ブラウン運動)
散乱強度
  • ナノレベルの粒径測定が可能
  • 溶媒の屈折率・粘度のみ
  • 適用分布幅が狭い(0.6nm~10µm)
  • 大粒子の影響を受けやすい
レーザー回折/散乱 光散乱相当径 回折散乱パターン 体積
  • 適用分布幅が広い(10nm~3mm)
  • 溶媒および粒子の屈折率が必要
  • ナノレベルで屈折率の影響が大

3.測定事例-動的光散乱法

装置仕様

装置 ゼータ電位・粒径測定システム ELSZ-2000ZS:大塚電子
粒子径測定原理 動的光散乱法(光子相関法)
解析法 キュムラント法解析、Marquardt法、Contin法、他
粒子径測定範囲 0.6~10000nm(0.0006~10μm)
ゼータ電位・粒径測定システム ELSZ-2000ZS:大塚電子

事例1 インクの粒子径評価

事例1 インクの粒子径評価

事例2 銀粒子の粒子径評価

事例2 銀粒子の粒子径評価

 

用途に応じた粒度設計になっていることが分かります。
動的光散乱法では、ナノレベルの粒子径評価が可能です。

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