低濃度( ppbレベル)ガス腐食試験

HRM-1610

1.概要

大気中には、排気ガス等から由来する硫化水素H2S、二酸化硫黄SO2、二酸化窒素NO2、塩素Cl2あるいは大気中で発生するオゾンO3などの腐食性ガスが存在しています。使用される環境によっては、部品・機器がこのようなガスにより腐食されることがあります。 耐環境試験として、 IEC、JIS、ISO、ASTM等様々な規格でガス腐食試験方法が規定されています。

当社が導入した低濃度ガス腐食試験機は、実環境をよく再現するといわれるppbレベルの低濃度で、上記5種のガスの単独あるいは混合してのガス腐食試験を行うことが出来ます。試験後の腐食部の解析も行うことが可能です。(試験条件はご相談下さい。)

ガス腐食に関する技術紹介はこちらから

2.低濃度ガス腐食試験装置仕様

装置名 定流量フロー形ガス試験機GH-180VL((株)山崎精機研究所製)
温度範囲(°C) 20~50(±0.5)
相対湿度(%RH) 75~95(±5) (槽内温度25°C以上)
50~95(±5) (槽内温度40°C以上)
濃度範囲 H2S 5ppb~250ppb
NO2 50ppb~2500ppb
SO2 50ppb~2500ppb
Cl2 5ppb~250ppb
O3 300ppb~6000ppb
槽内寸法 幅500mm、奥行500mm、高さ700mm
試験槽入口寸法 幅350mm、高さ430mm
耐荷重 20kg

★オゾン濃度の単位換算 1 ppb = 0.1 pphm

定流量フロー形ガス試験機GH-180VL ((株)山崎精機研究所製)装置外観
定流量フロー形ガス試験機 装置外観

3.装置特徴

◆5種ガス(Cl2、H2S、SO2、NO2、O3)の単独および混合ガス腐食試験が可能です。
◆微量ガス定量ポンプにより、実環境に近いppbレベルの腐食性ガス濃度の制御が可能です。
◆ガス腐食試験中の部品の通電確認も可能です。

4.試験後の試験片に対する各種解析手法

5.対応可能規格例

試験規格 ガスの種類と濃度(ppb) 温度および湿度
H2S Cl2 NO2 SO2
IEC60068-2-60
Environmental testing-Part2:Tests-
Test Ke:Flowing mixed gas corrosion test
Method 1 100±20 500±100 25±1°C、75±3%RH
Method 2 10±5 10±5 200±50 30±1°C、70±3%RH
Method 3 100±20 20±5 200±50 30±1°C、75±3%RH
Method 4 10±5 10±5 200±20 200±20 25±1°C、75±3%RH

なお、高濃度ppmレベルガス腐食試験はGS-4型試験機で実施。HRM-1611 を参照下さい。

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