X線による残留応力の3軸応力解析
FTM-2008
1.X線回折による残留応力の3軸応力解析の特徴
- X線回折により、非破壊で残留応力の3軸応力(主応力)解析が可能です。
- 一方向の応力測定では分からない、せん断応力成分の把握が出来ます。
- 解析に重回帰分析法を採用し、無歪回折角2θ0を推定する事で標準試料の無い材料も対応可能です。
2.使用装置、解析法
- 使用装置;微小部X線残留応力測定装置 AutoMATE2(リガク製)
- 解析法 ;重回帰分析法(DRS: Direct Refinement Solution法)
※複数方向の応力測定を行い解析するため、測定試料はサイズや形状、測定箇所に制限があります。
3.評価事例;コイルばね、スポット溶接部
- sin2Ψ法やcosα法では基本的に一方向の応力値しか見えないため、測定方向の選定によっては残留応力を過少(過大)評価してしまうケースがあります。3軸応力解析では最大主応力の方向と大きさが分かるため、残留応力の状態を正確に把握する事ができます。
