熱力学計算による金属材料組織への応用

FTM-2006

1.概要

鉄鋼材料、非鉄金属の熱処理条件検討において、実験とともに熱力学計算を併用することは、現象のメカニズム解明、効率化による経費削減等の効果が期待されます。当社では、材料の熱平衡を計算で求めるCALPHAD法(CALcuation of PHAse Diagrams)を用いて、状態図をはじめとする各熱力学データを導出し、金属材料組織制御に関するプロセス課題解決、新材料開発を支援します。

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2.計算事例

オーステナイトとフェライトの相比率が等しくなる熱処理条件(温度・組成)を得ることを目的とし、2相ステンレス(SUS821L1)での計算事例を以下に示す。(組成:Fe-0.01C-0.5Si-3Mn-21Cr-2Ni-0.1Mo-0.17N-1Cu)

1200°C付近でオーステナイト量とフェライト量がほぼ1:1となる2相組織となり、EBSDの解析結果とも一致する。
当社の計算技術は、実測と連携して熱処理条件の事前確認や測定結果の熱力学的検証に役立ちます。更に、計算結果に基づいて、プロセス課題解決、新材料開発に関するソリューションに繋げます。

3.PDFダウンロード

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