FIB-TOF-SIMSによる偏析、析出元素分布の可視化

FTM-1609

1.概要

FIB-TOF-SIMSでは、集束したGaイオンにより試料表面を削り、削り出された原子・分子イオン(2次イオン) の重さを計測します。空間分解能0.1μm程度で、広い範囲を20~40分程度で測定できます。添加元素が数ppm程度であれば、元素の分布像を得ることができます。

飛行時間型二次イオン質量分析(TOF-SIMS)の技術紹介はこちらから

2.装置仕様

1次イオンビーム 30keVGa+
面分解能 50nm (チャンピオンデータ)
測定範囲 1μm~500μm
質量分析器 飛行時間型 (TOF)
質量分解能 m/Δm=5000 (m/z=56)
試料サイズ 縦10mm×横10mm×厚さ8mm
装置仕様

3.試料情報

SUS304 (10mm×10mm×2mm) の薄板片を鏡面研磨した試料

4.SUS304のホウ素の分布測定結果

SUS304中のホウ素(B)の分布状態を高感度で可視化し、同時にS、Mnの分布を可視化した例を示します。
結晶粒界に沿ったBの偏析、析出物粒子、伸長したMn硫化物の分布を捉えています。

SUS304のホウ素の分布測定結果
視野:50μm×70μm

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