電子後方散乱回折法( Electron Backscatter Diffraction:EBSD )による金属組織の評価および歪の評価

FTM-1603

1.概要

SEMに搭載されているEBSD検出器を用い、電子回折に伴って発生したEBSD(菊池)パターンを取り込み・解析することで様々な組織解析を行います。

電子線後方散乱回折法(EBSD)に関する技術紹介はこちらから

2.装置仕様

装置 ショットキー走査電子顕微鏡 (FE-SEM)
結晶解析が可能な実効最小領域 約 0.03μm以上
測定領域 nm~mmオーダー (倍率:50~20000倍程度)
EBSD測定の模式図
EBSD測定の模式図

3.得られる情報

(1) 配向性(結晶方位マップ)
(2) 結晶相の分布
(3) 組織(結晶粒の形状、粒径、分布)
(4) 結晶粒界解析
(5) 歪み評価

4.測定可能な材料

結晶性材料全般

金属材料 鉄系材料 (ステンレス等含む)、アルミニウム (Al)、銀 (Ag)、 ニッケル (Ni) 基超合金
セラミックス 石英 (SiO2)、アルミナ (Al2O3 )
半導体材料 シリコン(Si)、炭化ケイ素(SiC)、酸化ガリウム (Ga2O3)
その他 酸化物、窒化物等

5.EBSD測定事例;機械部品の残留γ、パーライト鋼の疲労

上:1.EBSD による機械部品の残留量測定 (マルテンサイト組織) 下:2.パーライト鋼の損傷に伴う組織変化 (微小方位差による歪み評価)

6.PDFダウンロード

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