微小部X線応力測定装置
AMM-1704
1.微小部X線応力測定装置の特徴
微小部X線応力測定装置は,X線回折装置(XRD)の一種で,製品や試験片の残留応力を非破壊的に測定する装置です。
測定領域(照射面積)は,コリメーター(下記)で調整できます。測定深さは,材料等にもよりますが,表面から10μm程度までです。
なお,微小部での分析のため,測定対象の広い範囲に渡る残留応力分布が必要な場合は,複数回の測定が必要です。
2.装置仕様;PSPC-RSF (リガク製)
X線管球 | Cr,Fe,Co,Cu |
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出力 | 最大2kW |
測定方法 | sin2ψ法(走査法 並傾法,側傾法) |
コリメーター | Φ4,Φ2,Φ1,Φ0.5,Φ0.3,Φ0.15(mm) |
測角範囲 | 2θ=100° ~ 165° |

3.試料情報
鉄鋼製品など等方性多結晶材料の清浄な平滑面
Φ320mm × 135mm,4kgまで(常用)
(Φ320mm × 300mm,20kgまで(試料ステージを取外した場合))
4.測定事例
線材の円周方向のX線残留応力測定では,照射面積が線径の 1/10 以下であれば殆ど無視することができますので,Φ1mm程度の細さまでなら測定できると考えられます(参考文献:大阪府立産業技術総合研究所 Technical Sheet No.99047)。