灰の溶融特性温度測定
STM-2301
1.灰の溶融特性温度測定試験の概要と目的
灰の溶融特性温度測定試験は、灰化した試料を“試験すい”に成形し、電気炉内で連続的に加熱し、試験すいの形状変化から試料の溶融性を評価する試験です。融点などの溶融特性温度を測定することで、灰の付着特性を把握することが可能となり、火力発電所など操業トラブルの回避やボイラの高効率化(CO2削減)につながります。
- 発電所など燃料が使用される炉内での灰起因トラブル ※スラッギング(灰付着・堆積)やファウリング(伝熱面への灰付着)
- 新エネルギー分野(バイオマス発電等)における炉内トラブル回避
2.装置概要
- 初期設定温度から炉の最高温度(1650°C)まで一定速度で昇温可能です。
R熱電対:400°C~1600°C ※400°C以下についてはご相談ください。
B熱電対:800°C~1650°C - 試験すいの形状変化を温度表示付ビデオモニタにより連続観察し、各特性温度を求めます。
- 電気炉内ガス雰囲気を酸化性(大気)または還元性(CO+CO2)ガス雰囲気で試験が可能です。
準拠規格
・JIS M 8801「灰の溶融特性温度測定」
・ASTM D1857「石炭及びコークス灰の溶融性のための標準試験方法」


3.測定対象試料
必要試料量 | 灰約10g(灰化前試料*:約50gの気乾試料、但し木質ペレット、植物は約1kg以上) |
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測定対象試料 | スラグ、レンガ、石炭、汚泥、木質ペレット、植物、その他灰化した試料 |
測定不可試料 | 金属粉など試験すいが作成出来ないもの、灰化出来ない試料 |
*灰化作業も対応可能です。ご相談ください。
4.測定事例 (JIS M 8801);石炭灰の溶融性試験
