コンクリート用の超音波検査(版厚、空洞、鉄筋等)
KK-0048
1.概要
コンクリート構造物の版厚の測定、空洞の検出、かぶり厚さの測定、鉄筋の検出・配置の測定を簡便且つ迅速に行える非破壊検査法としての低周波、超広帯域の超音波検査法です。コンクリートの内部を超音波検査する場合、コンクリート内の砂、骨材、小さな空洞によって超音波が散乱、反射しますので、底面、空洞や鉄筋からの反射波の検出は困難でした。この超音波法は2KHz~2MHzの超広帯域周波数が可能な探触子の開発と、コンピュータによる多種類の波形解析技術と各種複合解析手法とにより、コンクリートの超音波検査を可能としました。
例えば標準型探触子(0.5MHz φ76mm)を用いた場合、波形解析技術を行わなくても、生の波形で1m程度厚さまでの版厚測定などの各種試験が可能です。従来の送受二探触子法に加えて、近距離の不感帯を補正する機能を備えているため一探触子法が可能であり、簡便且つ迅速に試験が行えます。

2.主な解析技術(ハード及びソフトウエアー)
ピーク強調、加算平均化処理、移動開口合成、ダイナミック相関フィルター(位相判定、欠陥種別判断距離振幅感度補正、距離周波数帯域補正などの機能を実現)、散乱解析等
3.適用対象
コンクリートの版厚測定、かぶり厚測定、割れ深さ測定、配筋状況測定、鉄筋径の測定、空洞及び空洞の補修状況の検査、接着状態・剥離の検出。
アスファルト、レンガ、CFRP、コルク、土中の検査等、従来は超音波試験が難しかった材料(高減衰材、高散乱材)の各種測定。

