トリプル四重極ICP-MS(ICP-QQQ)による超微量金属分析

HRM-1626

1.トリプル四重極ICP-MSの紹介

当社ではMS/MS機能を備えたトリプル四重極ICP-MSを導入しています。
本装置は、従来のICP-MSに比べて妨害イオン干渉の除去機能の大幅に向上しています、これにより複雑なマトリックスを有する各種材料の微量不純物分析において、更なる精度、信頼性の高い分析値の提供が可能となります。

誘導結合プラズマ質量分析装置(ICP-MS)の技術紹介はこちらから

2.装置の特長

従来のICP-MSでは、バックグランドが高く高感度分析が困難であったP, S, K, Ca等の感度が向上。
反応セルを挟む形で質量分析計(MS)を2箇所配置。(下図参照)
前段のMSをフィルターとして機能させることで反応セルに入るイオンをコントロールでき、より制御された反応プロセスによる妨害イオン干渉の除去が実現。

トリプル四重極ICP/MS Agilent 8800装置外観
トリプル四重極ICP/MS Agilent 8800装置外観
溶液化したサンプルの計測
溶液化したサンプルをエアロゾルとして高温のプラズマに導入。イオン化した元素イオンと干渉イオンを分別した後、元素固有の質量ごとに分離し、検出器にて計測。

3.測定事例;超純水における検出限界の目安

検出限界:ブランク10回連続測定時の3σ値

表.従来ICP-MSとの感度比較

  従来ICP-MS( μ /L ) トリプル四重極ICP-MS(μ /L )
P 1 0.05
S 100 2
K 0.006 0.0005
Ca 0.02 0.0005

従来ICP-MSに比べて1桁以上の感度向上。
各種材料中P, S, K, Caの更なる微量領域の定量分析が可能となりました!

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