電動油圧ポンプによる圧力試験
HRM-1622
1.試験の概要
圧力試験には、試験体に内圧を加えて徐々にその圧力を増加させ、破壊に至るまで上昇させて破壊圧力と破壊位置を把握する破壊試験や、規定の圧力,時間を負荷した後、漏れ,破壊部の有無等を見る耐圧試験があります。
油を用いて加圧する圧力試験についてご紹介します。(※水を用いた耐圧試験あり)
【特徴】
- 広範囲の温度で試験が可能(-60°C~180°C)・・・試験体に油を充填し、設定温度で保定後試験
- 圧力セルによりデジタルデータの採取が可能
- 高性能アキシャルピストン式 ポンプにより圧力の変動による吐出量の変化が極めて少ない
2.試験装置の仕様
機種 | 理研精機(株)製 電動油圧ポンプ (MP-2000-4) |
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使用油 | 常温・高温時 出光興産(株)製 ダフニーハイドロ32A 低溫時 昭和シェル石油(株)製 フルードスペ14 |
最高圧力 | 200 MPa |
吐出量 | 0.42 L/min |
有効油量 | 10L |
温度範囲 | -60°C~180°C(試験体温度) (試験時の槽内雰囲気及び加圧油は室温) |
試験槽内寸法 | H100mm×W100mm×D300mm |
- 試験体の大きさは試験槽内に入るサイズとなりますが、ご相談頂ければ検討いたします。
- 試験を実施するにあたり、試験体に管用テーパめねじ(R1/8、R1/4、R3/8)を加工する必要があります。

3.破壊試験事例
圧力推移データを採取しグラフから最高圧力(破壊圧力)を読み取る。 → 破壊部位を確認する。

表.破壊試験結果例
試験体 | 破壊圧力 (MPa) |
破壊部位 |
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A | 194 | 母材 |
B | 197 | 母材 |
C | 150 | 溶接部 |