FT-IRによる高分子、異物・付着物の同定

HRM-1614

1.フーリエ変換赤外分光光度計(FT-IR)とは

フーリエ変換赤外分光光度計(FT-IR)とは、物質に赤外線を照射し透過または反射した光を分光することで、試料の構造解析や成分定量を行う装置です。有機化合物の同定において有力な手法です。
透過法、正反射法、高感度反射法、拡散反射法、ATR法など様々な測定方法があり、当社では、試料形態に応じた測定方法でお客様のご要望に対応致します。また、顕微FT-IRを使用する事により、100μm程度の微小付着物の同定を行うことも可能です。
材質確認、異物・付着物の同定は、早期のトラブル解決に役立ちます。

本コンテンツで用いたフーリエ変換赤外分光光度計(FT-IR)の技術紹介はこちらから

2.測定事例1;黒色ゴムの材質確認

調査目的;材質不明の黒色ゴム試料の材質確認  ※試料表面に汚れや油がついているため、試料内部を切り出して測定試料としました。
測定方法;一回反射ATR法(ゲルマニウムクリスタル)
測定結果;FT-IR測定の結果、ポリイソプレンの特性吸収が確認され、黒色ゴムはポリイソプレンであると判明しました。

3.測定事例2;製造工程で発見された白色異物の材質同定

測定目的;製造工程において白色異物の同定 ※外観観察により、白色異物が均質な物質であることが確認されました
測定方法;一回反射ATR法(ゲルマニウムクリスタル) ※簡便法を選定。
測定結果;FT-IR測定の結果、ポリエチレンの特性吸収が確認され、白色異物はポリエチレンであると判明しました。

※添加剤など、より詳細な情報が必要な場合はPy-GC/MSによる測定もお勧めします。

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