加熱脱着法を用いた GC/SCD/MSにおける異臭分析ver1~メルカプタン分析~

HRE-1905

1.概要

JIS K 0092排ガス中のメルカプタンの分析では、従来からガスクロマトグラフ(GC)法が採用されており、メチルメルカプタンと二硫化炭素及び二酸化硫黄の分離が難しい状況であり、共存成分の多いガスでは適用困難な方法でした。

加熱脱着法を用いる本分析法では、GC部で分離後、化学発光硫黄検出器(SCD)と質量分析計(MS)の同時定量分析が可能なため、共存成分の多いガス試料の分析にも適用することが可能です。さらに、未知試料を濃縮後、加熱脱着法による導入方式を利用して、SCD部にてS化合物の特異的ピークを検出し、MS部で精度よく定性分析が可能となるため、各種異臭分析にも対応できます。

2.装置仕様

・Agilent製 7890B/5977B/8355型 GC/MS/SCD
・MARKES社製 Air Sever-xr付UNITY-xr型 加熱脱着装置

Agilent製 7890B/5977B/8355型 GC/MS/SCD MARKES社製 Air Sever-xr付UNITY-xr型 加熱脱着装置

3.測定事例

C1~C4のメルカプタン化合物について、加熱脱着-GC/SCD/MS法によって分析した測定事例を示します。
試料ガスをGCで分離後、スプリットし、SCD/MSで同時検出するため、SCDクロマトグラムとMS(SCAN)クロマト グラムを同時に得ることができます。

PCNsの前処理フロー 高分解能ガスクロマトグラフ質量分析計とポリ塩化ナフタレン二塩化物のクロマトグラム(一例)

4.PDFダウンロード

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