排出ガス中のポリ塩化ナフタレン(PCNs)の分析

HRE-1701

1.PCNsの規制概要

ポリ塩化ナフタレン(PCNs) (n +m =1~8)
ポリ塩化ナフタレン(PCNs) (n +m =1~8)

PCNs(塩素数2~8)は毒性・長期残留性が懸念され、POPs条約(残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約)の附属書A(廃絶)、附属書C(非意図的放出の削減)の対象物質に追加されました(2016年発効)。POPs条約締約国である日本は、条約を担保するためPCNs規制に取り組む必要があります。国内では1979年より化審法(化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律)第1種特定化学物質としてPCNs(塩素数3~8)を規制していましたが、条約への追加決定を受けPCNs(塩素数2)についても追加規制しました (2016年)。
また、非意図的放出の削減に関連して、環境省から「排出ガス中のPCNs測定方法マニュアル(試行版)」(2017年)が公表されました。

2.PCNsの分析概要

PCNsは塩素の結合数・位置により一塩化物から八塩化物の同族体と75種もの異性体が存在し、環境省マニュアルにおいて、これら全ての異性体の定量分析が規定されています。PCNsの前処理フローと異性体分析の実施例としてポリ塩化ナフタレン二塩化物のクロマトグラムを示します。

PCNsの前処理フロー 高分解能ガスクロマトグラフ質量分析計とポリ塩化ナフタレン二塩化物のクロマトグラム(一例)

当社では、異性体分離技術や高感度測定技術を活かし、環境省マニュアルに応じた全異性体毎の定量分析が可能です。

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