イオンミリングによる断面試料作製

AMM-1802

1.イオンミリングとは?

本装置では、Arイオンビームを試料に照射し、スパッタリング現象を用いて試料の表面を削り取ることにより、応力を掛けずに断面試料が作製(断面ミリング)ができます。樹脂包埋・研磨を施した試料表面の加工歪層を除去を目的とした平面ミリングも行うことができます。

  断面ミリング 平面ミリング
使用ガス Arガス
加速電圧 0~6kV
最大ミリングレート 300μm/h 2μm/h
最大試料サイズ W20×D12×H7mm 50φ×H25mm
照射角度 90° 0~90°
スイング ±15° ±30° ±40° +60° 90°
加工範囲 約800μm 5mmΦ
加工時間 長時間 短時間
前処理 荒研磨 鏡面研磨
用途
  • 特定箇所の観察、分析
  • 機械研磨では困難な軟材料、薄膜、積層界面、亀裂、ボイドの断面加工
  • EBSD用前処理
  • 広範囲の観察、分析
  • 鏡面研磨の傷やダレの除去
  • EBSD用前処理
  • SPM用前処理

2.イオンミリングの原理

装置仕様

3.イオンミリングによる加工事例

・薄膜スケールの断面観察例(断面ミリング)

通常の機械研磨では欠落してしまう1μm以下の薄膜スケールも断面ミリング加工により観察が可能です。

 

 

・Cuめっき/鋼板の界面観察例(平面ミリング)

ダレや傷の入りやすいCuめっきでも平滑な断面が作製可能。界面の微細ボイドおよび電子線チャネリングコントラストにより結晶粒が観察されます。

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