熱線法による熱伝導率測定~石英および耐火断熱煉瓦の熱伝導率測定~
AMM-1602
1.熱伝導率測定とは
基本的な熱物性値の一つである熱伝導率は、下表に示す3種類の測定方法があり、試料の材質や形態によって適切な方法で対応しています。熱線法では、温度傾斜法やレーザフラッシュ法では測定できない、煉瓦やコンクリートブロックのような比較的大きな試料や粉末・液体などの評価が可能です。
当社は、JIS R 2616に準拠した熱線法による熱伝導率測定装置を自社開発してご依頼に対応しています。本資料では石英および耐火断熱煉瓦の測定事例について紹介します。

2.熱伝導率測定方法の比較(温度傾斜法、レーザーフラッシュ法、熱線法)
表 熱伝導率測定方法の比較
測定法 | 温度傾斜法(定常法) | レーザフラッシュ法(非定常法) | 熱線法(非定常法) |
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測定原理 | ![]() |
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対象 | ・多層材, 多孔体等 ・接触熱抵抗 |
・単層材, 2層材 ・高熱伝導材 |
・単層材(耐火物, 液体) ・低熱伝導材 |
測定範囲 | ・0.2~200 [W/(m・K)] | ・1~400 [W/(m・K)] | ・0.02~10 [W/(m・K)] |
温度 | ・室温~150°C | ・室温~1400°C | ・室温~1300°C |
標準形状 | ・Ø50×2~100mm | ・Ø10×1~2mm | ・114×65×230mm×2枚 |
熱線法の測定原理

3.熱線法による熱伝導率測定の事例
事例1;石英ガラスの熱伝導率測定(JIS R 2616準拠 耐火断熱煉瓦の熱伝導率の試験方法)

事例2;Al2O3-SiO2質れんがの熱伝導率測定

事例3;マグネシア質れんがの熱伝導率測定
