HR-X線CT (ZEISS社製 Versa XRM 730) 導入のお知らせ
2026.06.16技術情報
当社ではこのたび、材料内部構造の非破壊三次元解析能力を強化するため、**ZEISS社製 HR-X線CT装置「Versa XRM 730」**を国内の受託分析メーカーとして初めて導入いたします。
本装置の導入により、従来のX線CTでは把握が難しかった微細構造や界面近傍の内部状態について、解析的な三次元評価が可能となります。
当社は、これまで培ってきた材料評価・解析の知見と本装置を組み合わせることで、研究開発から品質保証、不具合解析に至るまで、より付加価値の高い解析サービスを提供してまいります。
当社は、これまで培ってきた材料評価・解析の知見と本装置を組み合わせることで、研究開発から品質保証、不具合解析に至るまで、より付加価値の高い解析サービスを提供してまいります。
※HR-X線CT;High Resolution- X線CT
2026年9月稼働予定
X線CTからHR-X線CTへ ~ 三次元評価の深化 ~
X線CTは、材料や部品内部を非破壊で三次元的に可視化する手法として、品質確認や内部欠陥検出に広く用いられています。一方で、欠陥や構造変化の発生要因や構造的背景にまで踏み込むには、分解能やコントラストの面で制約が生じる場合があります。
「Versa XRM 730」は、従来のX線CT技術(1段階拡大)の幾何学式に加えて、X線を可視光に変換して顕微鏡の光学思想を取り入れたHR-X線CT(2段階拡大:幾何学式×光学式)です。微細構造や界面を含む内部情報を、安定した分解能と高いコントラストで三次元取得することで、三次元データを解析・考察に耐える情報として活用することが可能になります。
「Versa XRM 730」は、従来のX線CT技術(1段階拡大)の幾何学式に加えて、X線を可視光に変換して顕微鏡の光学思想を取り入れたHR-X線CT(2段階拡大:幾何学式×光学式)です。微細構造や界面を含む内部情報を、安定した分解能と高いコントラストで三次元取得することで、三次元データを解析・考察に耐える情報として活用することが可能になります。
マルチスケール三次元解析による構造理解
「VersaXRM 730」では、試料全体の構造把握から注目領域の高分解能観察までを、同一試料・同一装置上で連続的に実施できます。
これにより、
• 内部構造や欠陥の位置把握
• 界面や微細構造の詳細観察
• 全体構造と局所構造の関係性の整理
といった評価を、整合性の取れた三次元情報として取得することが可能です。
電池材料をはじめとする低コントラスト材料への適用
「Versa XRM 730」は、低エネルギー成分がカットされるフィルターを介して、試料にX線を照射することにより、電池材料、樹脂、複合材料などの低コントラスト材料や、材料間の界面近傍構造の評価にも対応できます。
界面に沿って形成される微細な空隙や構造変化などについても、三次元的な構造情報として把握できるため、性能低下や劣化の要因を構造的な観点から検討するための情報を提供します
界面に沿って形成される微細な空隙や構造変化などについても、三次元的な構造情報として把握できるため、性能低下や劣化の要因を構造的な観点から検討するための情報を提供します
HR-X線CTによるリチウムイオン電池電極の評価解析
下記にリチウムイオン電池電極の評価例を示します。
3Dイメージデータでは粒子が壊れている状況(約1μm幅の粒内のき裂)が確認されました。また3D粒度解析結果から、負極粒径の分布は大小二つの粒径領域に分かれるバイモーダル傾向が認められました。

当社解析サービスにおける位置づけ
当社では、「Versa XRM 730」を単なる非破壊/内部構造観察装置として活用するだけではなく、HR-X線CTによる非破壊/三次元解析結果によって分析対象/位置を選定/特定してから、解体、切断、研磨などの試料加工とSEM、FIB、元素分析などを組み合わせた破壊/内部構造観察を実施する解析フローを提案します。
材料設計検討、不具合原因解析、品質評価など、お客様の目的に適した解析サービスを提供してまいります。
材料設計検討、不具合原因解析、品質評価など、お客様の目的に適した解析サービスを提供してまいります。
今後の展開
本装置を活用した具体的な解析事例や技術的な詳細については、今後、別途技術紹介ページにて順次ご紹介する予定です。
当社は今後も、設備導入にとどまらず、解析技術と知見の高度化を通じて、お客様の研究開発および品質課題の解決に貢献してまいります。