GC-MSとはガスクロマトグラフと質量分析装置をインターフェースを介して結合した装置です。複数の成分を含む試料はまずガスクロで単一成分に分離され、次に質量分析装置で個々の成分のMSスペクトルを測定することで成分の定性を行い、イオンのスペクトル強度から定量を行うものです。
装置の構成は下図に示すように、Heガスをキャリアーとして加熱気化された測定試料はGCで分離され、インターフェースで成分分子のみがイオン化室でイオン化され四重極電極で質量分離されます。
イオン化法
EI(電子衝撃)法、CI(化学イオン化)法
拡張分析
MS/MS分析、MS/MS/MS分析
アクセサリー
・MSTD(発生ガス捕集装置、ジーエルサイエンス製)
大型固体試料から発生する有機化合物分析
加熱温度:室温~450℃、昇温機能付
チャンバー:石英製 (内寸 100mmφ×H50mm、110mm角)
・サーマルデソープション(ATD400、パーキンエルマー製)
固体試料から発生する揮発性有機化合物分析
大気分析、気体成分分析
・固相マイクロ抽出装置(SPME、バリアン製)
水溶液中揮発性及び半揮発性化合物分析、カビ臭分析
・ダブルショット型熱分解装置(PY-2020、フロンティア・ラボ製)
加熱雰囲気の切替可能(ヘリウム、空気、その他ガス)
加熱炉温度制御可能 (40℃~800℃、昇温速度:1~60℃/min)
・ヘッドスペース(スタティックヘッドスペース法、バリアン製)
水溶液中揮発性有機化合物分析
下図に水中に含まれるVOCを測定した結果を示します。この試料では多くの成分が含まれていることがGCスペクトルから分かります。一例としてこの中の一つの小さなピークを質量分析した結果、1,3-ジクロロ-1-プロペンであることが分かりました。