密度測定 -気体置換法-

測定原理

原理図で、同一体積を持った空の試料室Vcと比較室VAの間に遮断弁を設け、試料室を1気圧まで加圧後、遮断弁を開けて比較室へガスを解放すると、試料室の圧力は1/2気圧に低下します。サンプルを入れて試料室の体積が1/2になった場合には、同様の操作によって得られる圧力は1/3気圧になります。

圧力と体積の関係は、気体の状態方程式、すなわち PV=nRT に従うため、圧力Pの測定からサンプルの体積Vpを算出することができます。

密度測定

サンプル体積算出の式

Vp=Vc-VA/(P1/P2-1)

Vp:試料の体積 (m3)

Vc:試料セル空間の容積 (m3)

VA:膨張空間の容積 (m3)

P1:Vcに試料を入れ、大気圧以上に加圧した際の系内の圧力 (Pa)

P2:系内圧力P1状態からVcとVAの間にある電磁弁を開いた際の系内の圧力(P2<P1) (Pa)

  • 密度測定装置の構成概略

    図1 密度測定装置の構成概略

装置および装置仕様

  • 測定装置:QURNTACHROME INSTRUMENTS社製 ウルトラピクノメータ 1000型
  • 測定方法:気体置換法(JIS R1620 準拠)
  • 使用ガス:He
  • サンプルセル:下記の3種類

    ミクロセル(容積 4.5cc 内径 15.9mm 深さ 24.6mm)

    メソセル(容積 1.8cc 内径 13.2mm 深さ 13.2mm)

    ナノセル(容積 0.25cc 内径 8.2mm 深さ 6.2mm)

  • 測定対象:セラミックス、金属等の粉体、多孔体等