熱物性の一つである熱伝導率(λ)(単位W/(m・K))は、温度の勾配により生じる伝熱のうち、熱伝導による熱の移動のしやすさを表す物性値です。熱伝導率値が大きいものは熱を伝えやすく、値が小さなものは熱を伝えにくい(断熱性が高い)と言えます。
製品開発やエネルギー効率改善などの技術開発において、断熱、伝熱、放熱等熱の移動を考える上で、材料の熱伝導率評価は大変重要です。
定常法:試料に定常的な温度勾配を与えて熱伝導率を測定する方法
例:試料の片側を高温に、反対側を低温にして、試料内各点の温度を測定する
非定常法:試料に過渡的な熱流エネルギーを加え、試料の温度応答から熱伝導率を算出する方法
例:試料の表面に時間変化するエネルギーを加え、裏面の温度変化を測定する
測定法 | フラッシュ法(非定常法) | 温度傾斜法(定常法) | 熱線法(非定常法) |
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測定原理 | ![]() |
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対象 | ・単層材 ・高熱伝導材 |
・多層材、多孔体等 ・接触熱抵抗 |
・単層材(耐火物、液体) ・低熱伝導材、粉末 |
測定温度 | -100℃~1400℃ | -30℃~150℃ | 室温~1300℃ |
標準形状 | φ10×1mm | φ50×10mm | 114×65×230mm×2枚 |