腐食が生成した部材や、腐食が原因で破損した製品、部品の腐食生成物(さび)を分析することによって、腐食環境を明らかにし、腐食原因を特定します。
腐食状況を写真記録し、以下の調査を行ないます。1)断面ミクロ観察(腐食深さ、腐食形態など)、2)断面偏光顕微鏡観察(腐食生成物の色調による分類)、3)EPMA分析(腐食促進元素の量、分布状況)、4)X線回折(腐食生成物の化学構造)、5)水溶性成分分析(pH、電気伝導度、Clイオン・硫酸イオンなどの量)。これらの分析により製品、部品、部材の腐食環境を明らかにし、腐食生成原因を明らかにします。また、過去の類似環境における腐食事例との比較を行い、対策あるいは代替耐食材料についてリコメンドします。
(1)埋設鋼管の腐食、(2)空調ドレイン用配管の腐食、(3)シリンダーの腐食、(4)熱交換機の腐食、(5)SUS製パイプの腐食、(6)温水ボイラー用配管の腐食、(7)蒸気配管の腐食、(8)タンクの腐食、(9)ターンバックルの局部腐食、(10)Al合金シャッターの腐食、(11)砲金製バルブの腐食、(12)フレキホースの腐食、など
下図に、埋設水道管の腐食環境調査における土壌の水溶性成分分析結果例と電気伝導度と溶出イオン総量の関係図を示します。
供試土壌の水溶性成分分析結果例
* 800ccの純水中に80gの土壌を溶解