半導体関連材料の超微量表面不純物分析

概要

石英やシリコン等の半導体関連材料の表面から適当な液体で不純物を回収し、その液をICP-MSやFLAASで分析することで材料の表面積当たりの不純物濃度が分かります。

方法

(1)表面不純物の回収
シリコンウェーハの表面に存在する不純物を回収するために、右図に示すように、まず、ウェーハをHFの蒸気の中入れることでウェーハ表面の酸化物を分解し、不純物の回収を容易にします。
次に適当な回収液の液滴(通常はHFやHNO3を使います)をウェーハ表面に転がせることで不純物を液滴中に回収します。
石英材料ではその形状によって表面の不純物の回収法は異なりますが、目的に合わせて、回収液や方法を選択します。

  • HF蒸気分解法

(2)マトリックス元素の除去
(1)で回収した液にはマトリックス元素、シリコンウェーハではシリコンが多く含まれ元素分析の精度低下の原因となるため、回収した液を蒸発乾固し、さらに酸で溶かし再度蒸発乾固を繰り返します。

(3)測定
(2)で得られた残渣を酸で溶解し、溶液調整をした後ICP-MSで濃度分析を行います。表面の不純物濃度は通常 atoms/cm2の単位で表します。

  • 汚染金属の回収法

特徴

  • この方法での定量下限は109atoms/cm2程度です。

適用分野

  • シリコンウェーハ表面、シリコン原料表面
  • 石英:板、管の内外面
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