室温以上の温度に保った試料が室温近傍の平衡温度に達するまでに放出する熱含量(ΔH)を測定し、温度とΔHの関係式を求め、その温度微分から比熱Cpを導出する。
測定温度範囲内に相変態が存在する場合には,相変態の前後でそれぞれの温度と熱含量の関係を求め比熱を導出する。
図1 投下法の測定原理解説図
図2 投下法装置の構成概略図と水温上昇測定例
ΔHT=(HT-HRT)=Cp×W×(ΔT-ΔT0)/m
ΔHT
試料の熱含量 (J/g)
HT
TKにおける試料のエンタルピー (J/g)
HRT
室温における試料のエンタルピー (J/g)
Cp
室温における水の比熱容量 (J/g/K)
W
水当量 (g)
ΔT
試料容器に試料が入っている時の水温上昇 (K)
ΔT0 試料容器に試料が入っていない時の水温上昇 (K)
m
試料の質量 (g)
測定装置
アルパック理工(株)製 DRC3000VH
温度
600~1500℃
標準試験片形状
10mm幅 x 10mm厚 x 10mm長さ
(約直径15mm x 深さ15mm の容器に入る個体、粒体)
測定雰囲気
Ar気流中
温度と熱含量の関係(サファイヤ)
温度と比熱の関係(サファイヤ)
図3 投下法の測定例(サファイヤ)