鋼構造物の塗膜劣化度を電気化学的手法により、その場で非破壊的にかつ定量的に診断することができます。
塗り替え時期の決定、塗装効果の評価、塗膜仕様の選定等に活用できます。
塗膜劣化センサーのプローブを鋼材塗装面に接触させ、プローブと被測定鋼材との間に交流電圧を印加します。その時の等価回路は図2のように表現できます。これらのパラメータの中でイオン透過抵抗Rfが塗膜劣化状況と密接な関係にあることを見出しました(表1参照)。このRfを測定することによって塗膜劣化度を知ることができます。(特許取得済)
従来法では入力インピーダンスが極めて高く、かつその値も0.01オーム~数100Mオームにわたるため、その測定は時間がかかるだけでなく、高度な計測技術が必要でした。
本装置は、計測技術とコンピュータ技術を統合化することにより、ほとんどの操作を自動化しました。このため専門的な知識がなくても、フイールドで容易にかつ迅速に塗膜劣化度を測定することができます。
図1 等価回路モデル
図2 プローブ構造
表1 塗膜抵抗(Rf)と塗膜劣化との関係
測定範囲
0.01Ω~2000MΩ
測定精度
±10%(標準試料に対して)
外部出力
記録計用アナログ信号
電源
2電源(AC100Vまたは単一乾電池4個)
本体寸法
220mmW×110mmH×250mmD
プローブ寸法
60mmφOD×20mmH(標準品の場合)
総重量
約2.5kg
*現在は装置の販売をしておりません。
お預かりしたサンプルと現地での調査を実施しています。