鉄筋探査(コンクリート構造物の鉄筋配置の調査)

鉄筋コンクリート構造物の中の鉄筋の深さ(かぶり厚)や位置・方向・数量を、レーダー法や電磁誘導法により非破壊的に調査します。また、鉄筋以外の金属やプラスチック、あるいは空洞も調査できます。

レーダー法

原理

  • レーダー法は、通信レーダーやソナーと同じ原理で検査します

    電磁波をコンクリート表面からコンクリート内部に向かって放射します。コンクリート内部にコンクリートと誘電率の異なる物質、例えば鉄筋や空洞があると電磁波はその境界で反射して戻ってきます。戻ってきた反射波信号を受信し、信号処理することで目標物の位置が検出できます。

    電磁波の送信時刻から受信時刻までの時間(T)とコンクリート内の電波の速度(V)から、目標物までの距離(D)は、D=V×T/2として計算されます。これより鉄筋のかぶり厚さを求めることができます。 また、水平位置はアンテナの車輪にある距離計でスタート点からの移動距離として計測されます。

図1 測定原理

図1 測定原理

特徴

  • 測定物

    コンクリート中の鉄筋、塩ビ管、空洞、トンネルの巻厚さ・空洞

  • 測定深度

    RCレーダー:5~200mm

    ミニ探査レーダー:~600mm(鉄筋径Φ6mm以上の場合)

図2 レーダ探査画像(横鉄筋)

図2 レーダ探査画像(横鉄筋)

電磁誘導法

原理

  • コイルに交流電流を流すと鉄筋に渦電流が発生します。これをコイルで検出して鉄筋までの距離(かぶり厚さ)や鉄筋径を測定できます。かぶり厚さが比較的薄い場合にはレーダ法に比較して測定が簡便です。

特徴

  • 測定項目

    鉄筋位置、かぶり厚さ

  • 測定深度

    ~220 mm

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