原子吸光法は、試料溶液を炎(フレーム)の中に噴霧すると、炎の高温で目的の元素が原子化されます。この炎の中に目的の元素特有の波長の光を通すと、原子によりこの光が吸収されます。
光の吸収量は原子の数に比例するため、吸収量から目的の元素の濃度を求めることが出来ます。
原子吸光法は基底状態の原子の吸収を検出するためスペクトルの線幅が非常に狭いため、他元素の吸収と重なる可能性が低く、選択性が良い特徴があります。
しかし目的とする元素に特化したランプが必要になるため、目的とする元素の数だけランプが必要となります。
従って多元素を同時に測定することは不可能で、予め存在する元素が分かっている試料の定量分析に用いられます。