カーボンニュートラル社会実現に向けた高まりは世界中に広がっています。日本政府は2020年、「2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」と宣言し、日本製鉄も「カーボンニュートラルビジョン2050」を発表しています。当社も開発支援、評価技術確立、材料評価において技術貢献すべく、カーボンニュートラル社会実現に向けた動きを始めています。
当社は、電気自動車(EV)向けの次世代型電池として注目される全固体電池の開発支援強化を進めています。自動車メーカーや電池材料メーカーといったお客様に向けて、部材の分析解析、電池の試作、挙動・反応解析(オペランド解析など)、性能評価(充放電、安全性)など多様なニーズにワンストップで対応する体制を強化しています。当社ではお客様のニーズにお応えするとともに、カーボンニュートラル社会実現に貢献しています。
脱炭素に有効な次世代燃料として期待されるアンモニア。その安全な利用に向けて注目されるのが、燃焼炉向け金属材料の選定・開発です。火力発電所の混焼燃料としての活用が想定されるアンモニアですが、燃焼時に材料にどんな腐食影響を及ぼすのか分かっておらず、信頼性の高いデータが必要でした。そんなニーズに応えるため、当社では実際の混焼環境を再現して金属材料の耐久性を分析・評価できる「高温ガス腐食試験装置」を新設。電力会社や燃焼炉・耐熱鋼をつくる重工・鉄鋼メーカーの技術開発ニーズにお応えし、カーボンニュートラル社会の実現に貢献していきます。